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法隆寺地域の仏教建造物
Buddhist Monuments in the Horyu-ji Area

登録名称

法隆寺地域の仏教建造物

Buddhist Monuments in the Horyu-ji Area

Monuments bouddhiques de la région d'Horyu-ji

登録 1993年(平成5年)12月11日
登録基準

(1) 人類の創造的天才の傑作を表現するもの。

(2) ある期間を通じて、またはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、町並み計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。

(4) 人類の歴史上重要な時代を例証する、ある形式の建造物、建築物群、技術の集積、または、景観の顕著な例。

(6) 顕著な普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と、直接にまたは明白に関連するもの。

構成遺産(2) 01法隆寺 02法起寺
コメント 世界最古の木造建築として有名です。1993年12月には、姫路城と並んで世界文化遺産に日本で初めて登録されました。1400年もの間、焼失を免れた建造物群が、世界的な仏教文化の宝庫となり得た貴重な地域です。
リンク

Buddhist Monuments in the Horyu-ji Area - UNESCO World Heritage Centre

法隆寺 http://www.horyuji.or.jp

法起寺 - 法隆寺 http://www.horyuji.or.jp/hokiji.htm

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01 法隆寺 Horyu-ji temple

「国宝建築密集度日本一!」

法隆寺 Horyu-ji

法隆寺 Horyu-ji ( Horyu-ji temple )

平成5年に姫路城とともに日本初の世界文化遺産に登録されました。世界最古の木造建築物との事ですが、それほど古さは感じられません。回廊のエンタシスはヘレニズム文化の影響を日本に伝えるものとしてあまりにも有名ですが、どうやら、エンタシスの特徴は中門の柱のほうが分かりやすいようです。西院伽藍は有名な建築物が多いですが、百済観音像や東院の夢殿など他にも見どころは多いです。


 

南大門 Nandai-Mon ( Main Gate )

南大門 Nandai-Mon ( Main Gate )

法隆寺の玄関口。永享10年(1438)に再建されました。南大門をくぐると正面に中門があります。右に曲がると左手には聖霊院、そして東大門の先に東院伽藍があります。

 

中門 Chu-Mon ( Middle Gate ) 中門 Chu-Mon ( Middle Gate )

門の中央に柱を持ち、中央の二ヶ所の扉が開く仕組みになっています。左右には塑像の金剛力士像(奈良時代)があります。また、柱にはエンタシスがみられます。中門をくぐると正面に大講堂、左に五重塔そして右に金堂があります。西院伽藍の中心部です。周囲は回廊で囲まれています。

 

五重塔 Goju-Tower ( Tower )五重塔 Goju-Tower ( Tower )

塔は釈迦の遺骨を奉安するためのものであり、仏教寺院においては、最も重要な建物とされています。法隆寺のものは、下層部を大きくさせ、安定感を強調させています。また、最も下の部分には、裳階(もこし)とよばれる飾り屋根を設けています。高さは、31.5メートルでわが国最古の五重塔として知られています。

 

金堂 Kon-do ( Main Hall ) 金堂 Kon-do ( Main Hall )

金堂に安置されている諸像のうちで、最も有名なのは金銅の釈迦三尊像です。飛鳥大仏と同じ鞍作止利によるものといわれています。周囲の壁面にはインドや中国の石窟寺院の壁画の影響を受けたと思われる世界的にも有名な壁画が描かれていました。しかし、昭和24年に焼損し現在はパネルに描かれた再現壁画がはめ込まれています。

 

回廊 Kairo ( Cloister ) 回廊 Kairo ( Cloister )

法隆寺の回廊・中門の列柱は、上から下まで同じ太さではなく、中央部がふくらんでいます。これをエンタシスといいます。ギリシャのアテネにあるパルテノン神殿の柱にもみられ、それらの地域で形成された文化が、ペルシア・インド・中国などを経て日本へ伝わったことが分かります。

 

大講堂 Dai-Ko-Do ( Main Lecture Hall ) 大講堂 Dai-Ko-Do ( Main Lecture Hall )

現在の法隆寺伽藍には初めは講堂はありませんでした。代わりに、食堂(じきどう)が現在の大講堂の位置にあったといわれています。その食堂も925年に焼失しました。現在の大講堂は990年に再建されたものです。

 

夢殿 Yumedono夢殿 Yumedono

東院は、聖徳太子の遺徳を偲び、斑鳩宮跡に僧の行信が天平11年(739)に創立しました。東院伽藍の中心には夢殿(ゆめどの)があります。本尊の救世観音像は秘仏とされ、ながく公開されていませんでした。現在は、春と秋に約1ヶ月ずつ、特別に見ることができます。

 


撮影日 2007-02-12
2001-08-14

【法隆寺】アクセス ・・・ 徒歩約20分 バス「法隆寺門前」行き、法隆寺門前下車

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