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第39話 人吉城
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隅櫓・長塀・多聞櫓
日本100名城スタンプ設置場所
人吉城歴史館
撮影は大橋の上から隅櫓付近を撮影したものです。写真右端の多聞櫓付近に大手門があります。スタンプは橋上ではなくもっと低い位置からのアングルで描かれていますが、当日は本降りの雨で、球磨川の中州に行けば同アングルでの撮影は可能だったのですが、そこまでいく元気はありませんでした。

■探訪記(2010.08.11)
 所在地 : 熊本県人吉市麓町



 球磨川とその支流胸川との合流点にある山に築かれた平山城で、それらの川を天然の堀にしています。また、函館の五稜郭などにしか他に例を見ない「武者返し」とよばれる特徴的な石垣をもつ見どころの意外と多いお城です。

 前日、前々日と飫肥城、鹿児島城と訪問しましたが、いまいちぱっとしない天気。そして、ついに人吉城訪問時は本降りの雨になりました。

 というわけで、まずは「人吉城歴史館」へ入館。駐車場もあります。中には、その他のお城に付随するいくつかの資料館と同様、そのお城の往時の様子を示した巨大ジオラマが展示されていました。

 これを見ると、球磨川と胸川の合流点付近に居館などの施設が並んでいるとともに、その奥の小高い山にお城としての防御施設が備わっていることがよく分かります。天守閣はなく、その代わりに本丸には護摩堂があったということです。



 日本100名城スタンプを集める以前には訪問したことがなく今回初めてでした。訪れる前のイメージは大したことなく、たかが知れた程度と思っていましたが、日本三大急流で、九州有数の河川である球磨川を天然の堀としたスケールの大きさは大したものです。球磨川に架かる橋の上から望む石垣とその上に復元された櫓や塀を見てもなかなかのものだという感想をもちます。

 平山城の構造をもつ人吉城ですが、ふもとにある人吉城歴史館を訪ねた後は、日本100名城スタンプのデザインにもなっている球磨川の中州からのアングルをカメラに収めようとしましたが、ここで雨脚が強くなってしまい、傘をもっていなかった私は、自分よりもカメラが水にぬれて壊れてしまうことを心配して引き上げることにしました。ただ、中州には下りなかったものの、橋の上から何枚か撮影し、その威容を確かめることはできました。



 そのあとはしばらく車の中で雨宿りをしていました。真夏の雨だったので通り雨も多いだろうとしばらく駐車場で携帯をいじりながら待っていましたが、いっこうに雨がやむ気配がありません。

 最大の目的である日本100名城スタンプをゲットすることはすでにできたので、そのまま人吉城を後にすることも可能だったのですが、やはりたったこれだけでこの地を後にすることは気が済まなかったので、雨脚や弱まったのを見計らって、濡れながら本丸を目指すことにしました。

 しかし断念。
 登り口付近で再び雨脚が強まり、付近の石垣を撮影するにとどめざるをえませんでした。傘を買えば良かっただけの話ですが、なにゆえかこの日は傘を買う気にはなりませんでした。あえていえば「きっと止む」という変な予感がしたからですが、その予感は全く当たりませんでした。同日訪問となった熊本城でも終始雨降りの状態でした。



武者返し

間米蔵跡

水の手門跡

 本丸への登城は断念しましたが、ふもとにある有名な「武者返し」の石垣を確認することができました。これは、石垣の最上段がせり出していて、最上段へ登ってもそこから先に侵入できないようになっている造りになっています。このような造りは幕末に造られた五稜郭などの西洋式城郭のみに採用されているものです。

 これは、幕末の文久2年(1862)の火災によってもともとあった櫓が焼失した際、再建されず、代わりにこのような武者返しをつくったというのが理由ということです。

 また、川に面した場所にあった水の手門の跡も確かめることができます。河川を利用した水運も意識してのことでしょう。

 こうして、強まる雨脚を多少恨めしく思いながら、人吉城をあとにしたのでした。



この先は断念


球磨川ではカヌーをやってました

2010.08.11訪問

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