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第11話 松代城
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本丸入口
日本100名城スタンプ設置場所
松代城管理棟
スタンプのデザインは本丸南側の入口に復元されている二つの門と橋です。さらに手前には石垣が重ねて描かれてありますが、場所は特定できませんでした。天守台石垣のように見えるのですが・・・
■探訪記(2009.05.01)
 所在地 : 長野県長野市松代町松代


川中島八幡原古戦場
上杉謙信と武田信玄

松代市街遠景
千曲川と松代大橋が見える

戸隠山
美しい山々が見える

 松代は善光寺の門前町として発展した長野市内にあります。とはいっても、市街地からは数キロも南の方ですし、千曲川を隔てているので、同じ長野市とは思えない雰囲気があります。長野の中心部が門前町だとすれば、ここは中世から続く城下町なのです。長野市街からは川中島の戦いで武田信玄と上杉謙信が戦ったあの八幡原を経由していくことになります。川中島古戦場からは千曲川を隔てた至近距離にあるのです。

松代城訪問

 ここは、信玄と謙信が戦っていたころ、武田方の重臣、高坂弾正昌信が入り、北信濃の拠点としていたところです。現在は確認できませんが、三日月掘や丸馬出など甲州流築城法にのっとった縄張りをしていたことが分かっています。説明板には、往時の松代城の様子の絵図があり、その中では三日月掘などが本丸南正面に確認できます。また、当時は海津城とよばれていました。

外堀や三日月掘があった本丸南側は、現在は堀はなく、公園の一部としてきれいに整備されています。周りを見てみると土塁が再現されていて、当時の地形がなんとなく分かるのです。


国史跡松代城跡
附新御殿跡

南門
この付近、三日月掘と丸馬出跡

前橋
本丸虎口

本丸虎口の枡形
奥に見えるのが二の門

二の門
櫓門形式の立派な門

二の門
門から本丸をのぞく

 そして、正面には本丸の正門である虎口があります。現在は復元された建物が建っており、松代城の顔となっています。この橋を渡り、橋詰門をくぐった先は枡形になっており、その先に二の門として二層の櫓門があります。絵図面などをもとに木造、栃葺で再現されました。ただ、これからすぐに本丸へと行くのも芸がないと北側に回ってみることにしてみました。絵図によると、本丸へはこの南側虎口のほかに、北側と東側にも入口があるのです。


北不明門付近

埋門

北側の「新堀」

不明門の塀

不明門一の門(表門)

桝形内から

二の門

 北側に内堀沿いに回ってみると、穴門といっていいほどの小さな埋門が再現されてあります。ここをくぐった北側には内堀はなく、東西南の三方を囲っていたようです。

 さて、その北側に回るとここにも再建された建物がありました。北不明門とよばれる門です。ここも桝形になっており、二つの門で守られています。ただ、南側が本丸に突っ込んだ形で枡形があるのに対し、この北側の桝形は本丸から突き出た形になっています。さらに、桝形にするために通常であれば、堀や石垣で地形をつくるのですが、ここのは塀で仕切った簡易なものになっています。


本丸

天守台

本丸全景

東不明門跡

 北不明門付近すぐに本丸天守台が見えます。野面積みで積まれた立派な石垣ですが、残念ながら天守閣は乗ったことはないそうです。今では、この天守台の上から周囲に見える山々や千曲川、川中島付近の善光平を一望できます。天守台の上には遠足できたと思われる高校生らしき団体がたくさんいました。


城下町めぐり

真田宝物館

旧文武学校

佐久間象山生誕地
真田氏ゆかりの品々を展示

松代藩の藩校

幕末の思想家、佐久間象山の生誕地


象山神社

新御殿(真田邸)

真田公園(童謡の森)
生誕地に立つ

真田邸は工事中でした

童謡作家坂口淳は松代出身


 城下町松代は町自体もなかなか魅力的です。多くの観光客がやってきています。見どころも点在しており、それらを回るスタンプラリーも行われています。真田氏ゆかりの史跡なども多いです。


城下町めぐり(象山地下壕)

 太平洋戦争末期、本土決戦に備えて、大本営を松代に移す計画がありました。こうして、昭和19年(1944)から始まったのが松代地下壕の大工事です。政府機関などはこのように地下につくることを想定して、その規模は巨大なものとなりました。象山の内部に網の目のように掘られたトンネルですが、完成をみないまま終戦を迎えました。工事に駆り出された人は主に強制労働者として朝鮮半島などから移住させられた人々で、待遇改善を要求したり、逃亡を企てるなどしたため300人(一説では千人)もの人が射殺されるなどして死亡したそうです。また、栄養失調になる人も後を絶たなかったそうです。現在は、その地下壕の一部、519mが公開されています。

 中は無料ですが、ヘルメットをかぶって入っていきます。私が行ったときはほとんど終了時間だったため、見学者が他におらず一人でした。かなり恐ろしかったです。一番奥までは到底行けず、途中で引き返してきましたが、後ろも振り向かず振り向けず・・・。トンネルの出口付近でサングラスを落としたことに気がつきましたが、結局取りに戻れずじまいでした。・・・怖い。

2009.05.01訪問

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