北野天満宮の祭神は菅原道真です。大宰府に左遷されて二年後になくなり、死後は怨霊となって京都に災いをもたらしたとされていますが、もともと道真は、奈良時代からの学者の家柄に生まれ、自身も文章博士となっていた関係で、江戸時代以降は、寺子屋などでの教育の際、学問・芸道の神として崇められるようになりました。現在でも多くの受験生の信仰を集めており、参拝者が絶えません。拝殿や本殿などを含む社殿は、拝殿と石の間で繋がっており、楽の間とともに国宝に指定されています。この拝殿と本殿を石の間でつなぐ建築様式は八棟造(やつむねづくり)とよばれ、この北野天満宮の社殿が最も代表的な例です。後の権現造(ごんげんづくり)の原型となったものです。