登場人物
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■薫 |
宇治十帖の主人公。光源氏(実は柏木なる人物)と女三の宮の間に生まれた子。浮舟に心を寄せ、匂宮から遠ざけるため浮舟をかくまう。 |
■八の宮 |
光源氏の異母弟。大君と中の君、浮舟の父。故人。 |
■中の君 |
八の宮の姫君。大君の妹で浮舟の異母姉。匂宮に嫁ぐ。 |
■匂宮 |
今上帝と明石中宮の第三皇子。中の君を京に迎える。 |
■浮舟 |
源氏物語最後のヒロイン。大君と中の君の異母妹。 |
■中将の君 |
かつて八の宮に侍女として仕えていたときに浮舟をみごもる。しかし、八の宮に妻として迎えられなかった。 |
■常陸の介 |
中将の君の夫。浮舟の継父にあたる。 |
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宇治十帖古跡「東屋」 |
宇治橋東詰、京阪宇治駅にほど近い場所にある東屋観音とよばれている場所が、東屋の古跡となっています。
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第50帖「東屋」 |
- さいとむる むぐらやしげき 東屋の あまり程ふる 雨あそそぎかな - |
薫は浮舟を知り、あの大君にそっくりな姿にぜひともモノにしたいと考えていました。しかし、一方で、浮舟には左近の少将という求婚者がいました。浮舟の母である中将の君はその話を進めていましたが、浮舟が中将の君の夫、常陸の介の実の子ではないことを知ると破談にし、さっさと別の姫(実子である次女)と結婚してしまいました。左近の少将は、常陸の介の財産が目当てだったのです。
母の中将の君は、そのせいもあって浮舟の将来を心配し、匂宮に嫁いでいた異母姉の中の君を訪ね、浮舟の将来を相談するとともに、浮舟を中の君に預けていきました。
しばらくたったある日、匂宮が偶然に浮舟を発見し、さっそく言い寄ってきました。大事には至りませんでしたが、心配した中将の君は、三条のひなびた東屋に浮舟を移し、そこを隠れ家としました。
そこに、薫が訪ねてきました。
薫は、浮舟と一夜を過ごした後、匂宮から遠ざけて安全を確保するためにとして、浮舟を宇治の山荘にかくまいました。
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